セイロンティーは一種類ではない??
セイロン紅茶は、日本でもよく馴染みのある紅茶です。
一口にセイロンといっても実はたくさんの種類があるということをご存じでしょうか。
今回は、そんなセイロンの5大産地の茶葉について紹介していきます。
セイロンとは
セイロンティーとは、スリランカ産紅茶の総称です。
スリランカの国名は1972年までセイロンだったため、スリランカ産の紅茶はかつての国名に因んで現在もセイロンといいます。スリランカは、インド洋に浮かぶ熱帯の島でその面積は小さいのですが、標高差が大きく、同じ島とは思えないほど気温変化が激しいことが特徴であり、その複雑な地形と激しい気候が個性豊かなセイロン紅茶を生み出しています。
スリランカには5大産地と呼ばれる産地があり、「ウバ」「ディンブラ」「ㇴワラエリア」「キャンディ」「ルフナ」がそれにあたります。
また、これらのセイロンティーは製茶工場の位置する標高によって品質を3つに分類されます。
セイロンティーの分類
セイロンティーは、製茶工場の位置する標高によって品質を次の3つに分類します。
スリランカの5大産地も標高によって次のとおりに分類されます。
・ハイグロウン… 標高4000フィート以上(約1220m以上) 高地産茶
特徴:バラのような香りがあり、爽やかで渋みが強い。
産地:「ウバ」「ㇴワラエリア」「ディンブラ」
・ミディアムグロウン…標高2000~4000フィート(約670~1220m未満) 中地産茶
特徴:芳しい香りとやや渋めの味
産地:「キャンディー」
・ローグロウン… 標高2000フィート以下(約670m未満) 低産茶
特徴:濃厚な味で香りは少なめ
産地:「ルフナ」
セイロンの5大産地
ディンブラ
ディンブラはスリランカ山岳部の南西斜面で作られています。1月~2月になるとスリランカ特有の北東モンスーンという乾燥した風が吹き、茶葉に作用するため、この時期がディンブラのクオリティーシーズンになります。クオリティーシーズンは1月~2月ですが、収穫時期は通年でクオリティーシーズン以外の時期でも質の良い紅茶がとれる産地です。ディンブラはハイグロウンティーに分類され、同じハイグロウンティーである「ヌワラエリア」より少し低いところで栽培されています。
ディンブラの茶葉は、細かいものが多く、茶褐色で水色はオレンジがかった鮮紅色です。クオリティーシーズンで収穫した茶葉はほんのりとバラのような甘い香りがします。また、しっかりしたコクと適度な渋みがあるため、ストレートでもミルクティーでも楽しめます紅茶です。ディンブラはクリームダウンが起こりにくい紅茶なので、アイスティーにも向いています。
ヌワラエリア
スリランカの紅茶産地の中でも最高地で生産されています。標高1800mのこの地は日中と夜の気温差が激しく、その気温差がヌワラエリアの適度な渋みと繊細な花香をもつ茶葉を育てるのに役立っています。
ヌワラエリアの茶葉は緑がかっています。水色は淡いオレンジ色で、その淡い色合いから「セイロンティーのシャンパン」とも呼ばれています。
収穫時期は通年で、クオリティーシーズン(1月~2月)には最高級品が生産されます。その風味は緑茶にも似た爽快な渋みに繊細な花香が特徴的であるため、上質な茶葉の飲み方はストレートが適しています。
ウバ
ウバはスリランカの南東部にあるウバ州の高地で生産されています。ハイグロウンティーに区分されており、バラの花のような独特な香りとキレの良い渋みが特徴的な紅茶です。良質の茶葉を使うと『ゴールデンリング』と呼ばれる黄金色の輪がカップの内側に現れ、それを楽しむのもウバならではの特徴でもあります。
セイロンティーは、ほぼ一年を通して茶葉の収穫が可能です。ウバ紅茶のクオリティーシーズンは7月~9月頃で、この時期の茶葉が最高級品となります。
上質なものは、ストレートティーとして香りを楽しむことが多いが、ウバ全体としてはミルクとの相性が良いため、ミルクティーとして楽しむのが良いとされています。
キャンディ
スリランカで一番最初に紅茶が作られた場所がキャンディ地方です。キャンディ地方は、標高400~500mに位置しておりローグロウンに分類されます。
キャンディの茶葉は、渋みが少なく香りが控えめで、水色は紅色に近いオレンジ色をしており、紅茶の中でも特に水色が美しいと評価されています。風味が柔らかいため。アレンジがききやすくハーブやフルーツなどを使用したバリエーションティーにも向いています。
ルフナ
ルフナはスリランカの南部にある産地のひとつで、ローグロウンに分類されます。ルフナは気温が高いため茶葉の成長が良く、ハイグロウンの茶葉と比べると約2倍程大きくなっています。収穫時期は通年で、ベストシーズンは2月~4月といわれています。
コクがあるわりには、渋みが少なくマイルドな紅茶で、水色は深みのある黒っぽい茶色をしています。発酵度が高いため、色の濃い茶葉となり深いコクが生まれます。また、上質なものにはシルバーディップが多くみられます。茶葉を高温で乾燥させるため、ほんのりとしたスモーキーさのある甘い香りが特徴的な紅茶です。
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